1980年代 — 当時を生きた日本人にとっては、特別な時代だった。
1985年に始まる「バルブ経済」。
世の中は狂乱的な好景気に沸騰して、写真、映画、コマーシャル、音楽など、クリエイションは際限なく予算をかけることができ、その世界の輝きはまばゆいばかりだった。
芝田満之は、30代というあぶらがのりきっていた年齢で、コマーシャルの世界で写真家・映像作家として、1980年代を謳歌した。
「お金が転がりこんできた。気になるカメラ機材もすべて買えたし、海外も撮影に行こうと思えばどこでも行けた。
余裕があったから、新しい試みをどんどんした。
当時の東京の僕のスタジオはテスト工房のようだった」(芝田満之)
今回の展示では、芝田本人が1980年代に撮影した写真をセルフキュレーションした。
その作品からは、時代に反して、静寂の中の余韻、センチメンタルさをも感じさせる。
1990年代に入り、バブルの終焉とともに消えた写真家は少なくない。
芝田が現在も一線で活躍している理由を、色褪せない写真達が物語っている。
1980年代を生きた方々は当時の自分をよみがえらせ、今を生きる方々は時代に思いを馳せてほしい。

芝田満之 
写真家 1955年生まれ、広告を中心にエディトリアルや映画・CM などの映像を手がけている。代表的な作品集に『Daze』、『Lei』、『SUMMER BOHEMIANS』、『Calling the Sea』等。多数の国際映画祭に招待された『コトバのない冬』の映像撮影を担当した。池澤夏樹氏との共同出版『カイマナヒラの家』は代表作の一つ

OFF SESSiON
鎌倉市長谷3-12-11 つたやビル3階
江ノ電長谷駅より徒歩3分
JR鎌倉駅より徒歩23分

2025年5月31日(土)− 6月22日(日)
13:00-18:00
入場無料
定休 月・火曜日
5月31日(土)13:00からOFF SESSiONにて、オープニングパーティーを開催。
(どなたでも歓迎です)ウェルカムドリンクをご用意してお迎えいたします。